5年生選択CC報告
日本各地で活躍される先生方のご協力をいただき、H23年度5年次選択CCが終了しました。選択CC(Clinical Clerkship)は、5年次後半(通常のほぼ全ての診療科におけるCCを終了した時期)に、再度じっくりと学びたい診療科を2科選び、各4週ずつ実習するものです。
昨年9月~今年4月にかけて21名の学生が総合診療科で実習し、「離島医療」「家庭医療」「病院総合医」「在宅ケア」「緩和医療」など学生それぞれの関心をもとに、実習を行いました。実習期間のうち最終週は大学で担任(担当スタッフ)とともに、じっくり振り返りを行った後に、実習での学びについてプレゼンテーションを行ってもらいます。
どの学生も目をキラキラ輝かせながら、自分の体験したこと、学んだことを語ってくれます。地域の先生方、スタッフの皆様、住民の皆様に温かく育てていただいた様子がうかがわれ、感謝の気持ちでいっぱいになります。 また、学年全体での選択CC発表会が同じ施設で実習しても、学習者の関心により学び取るものが異なることを、毎回興味深く聞かせてもらっています。
印象に残った実習後の学生の言葉をいくつかご紹介します。
「患者さんの満足とは何か、本気で考える病院スタッフの姿勢に、刺激を受け、自分も生涯医師としてそれをまず第一に考える医師になりたいと思った。」
「医療が患者さんにあわせるというスタンスが自然になされていることに感動しました」
「かつて医療過疎であった地域に、教育熱心な医師がいて、行政がそれを支え、徐々に若い医師もあつまり、質の高いプライマリ・ケアを提供できるようになったその病院の移り変わりは、全国のモデルになると思った。」
「毎日会話を重ねる中で、患者さんが心をひらいてくれるように感じたのが、とても嬉しかった。同時にその方の命が長くは続かないだろう現実にどう向き合えばいいのかとても悩み、つらく感じた。でもそこから逃げてはいけないと思う。」
この他、印象的なエピソードも追って配信していきたいと思います。
(文責 高屋敷明由美)