大森医院に行ってきました。
筑波大学では、県内で地域医療を実践している診療所を「地域医療教育ステーション」として指定し、指導医を派遣して診療・教育を行う仕組みがありますが、今日はその一つである大森医院に行ってきました。
大森医院は筑波から車で北へ2時間、ちょうど100kmの距離にあり、福島県との県境に近い常陸太田市(旧里美村)にある診療所です。
詳細はこちらをご覧ください。
https://www.pcmed-tsukuba.jp/area/ibaraki/introduction/ohmori.php
今日は指導医の栗原先生、レジデントで大森医院研修中の荻野先生、クリニックの看護師さんと4人で、訪問診療に同行させていただきました。
今日、初回訪問で訪れたお宅は、通所困難が導入の理由でした。この先に本当に人家があるんだろうかという細い山道を不安になりながら進むと、そこに小さな集落が現れます。車がやっと1台通れるような細い道をのぼると患者さんの自宅があって、家の敷居は恐ろしく高く段差がたくさん・・・これでは、足が悪い高齢者には通院は難しいだろうなと実感しました。
街の暮らしに慣れた我々の目から見れば、「こんな不便なところに・・・」とつい思ってしまいますが、それでも住み慣れたところがいいんでしょうね。
訪問診療では、自宅だけではなく、小規模多機能住宅やグループホームにもお邪魔しました。とっても個性的な患者さんたちでしたが、みんな幸せそうで、特に施設のスタッフの方が、利用者1人1人に本当にきめ細かな心配りをしつつ、笑顔で話しかけている姿が印象に残りました。
里美地区には住宅が密集しているところは少なく、山あいに集落が散在しているような地域です。それぞれに古くから住んでいる人びとのコミュニティがあって、都会ではなかなか味わえない、「地域医療」がギュッと詰まった場所でもあると思います。
ここには、院長の大森先生のような、献身的に地域医療に貢献されているすばらしいロールモデルもおられますし、地域医療を学ぶには絶好の場所だと思いました。
レジデントの荻野先生も、チームの一員としてしっかり溶け込んでテキパキと働いていて、とても頼もしかったです!
(前野哲博)