第2回臨床研究勉強会が開催されました

平成23年9月3日(土)15時~18時、筑波大学にて第2回臨床研究勉強会が開催されました。徳田安春先生による文献検索法レクチャーに続き、水戸協同病院救急科 阿部智一先生による研究発表がありました。阿部先生には、臨床の現場で外傷患者の死亡率を簡便に、かつ、正確に予測する新しいスコアリングシステム(GAP)の開発に関する研究についてお話いただきました。GAPは現在救急の現場で用いられているMGAP:救急外来到着時の受傷機転、GCS、年齢および収縮期動脈圧から構成されるスコアにおいて、受傷機転(鈍的外傷か、鋭的外傷か)も項目の一つとしてスコアリングするシステムであるものの、実際の日本の救急現場ではほとんどの外傷が鈍的外傷であることより、受傷機転を除いたGCS、年齢および収縮期血圧のみから死亡率を予測するより簡便なnewGAPの開発と、その検証に関するものでした。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21831280

まさに臨床の現場から生まれた疑問からスタートする現場の臨床医ならではの研究で、お話をうかがい心から感激しました。今後もご指導のほどよろしくお願いいたします。(2011年9月13日 前野貴美)