緩和ケアワークショップを開催しました
総合医コース後期研修医の大塚・山本と修了生の木村・宮澤は、緩和ケアグループの専修医と合同で2月15日に東京大学本郷キャンパスで行われた第9回若手医師のための家庭医療学冬期セミナーの中で「緩和ケア~臨死期のケアと悪い知らせの伝えかた」と題したワークショップを行ってきました。
これまで学生研修医向けの夏期セミナーで緩和ケア入門などのワークショップを行ってきた経験を生かし、今回はよりアドバンスで実践的な内容を後期研修医向けにという目的で、私たちの研修先の一つでもある筑波メディカルセンター病院の緩和ケアグループのメンバーと一緒に作り上げたワークショップでした。
職場がバラバラなため、顔を合わせての打ち合わせ以外にメールやWebを活用してプレゼンやロールプレイの内容を詰めていきました。後期研修最終学年のメンバーが多かったこともあり、自身の経験も踏まえて是非他の若手医師に伝えたいメッセージは何か、どうしたら上手く伝わるか活発な議論となりました。
たくさんの伝えたい内容から、「臨死期の患者さんの体の変化を知り、説明できるようになろう」「SHAREのアプローチを知り、悪い知らせを伝える面談を体験しよう」という目標を定め、2つのミニレクチャーと3つのロールプレイシナリオを分担して作りました。
当日は、大雪の影響で来られなかった参加者もあり限られた人数となってしまいましたが、学生や初期研修医といった緩和ケアの実践経験の無い参加者も懸命にレクチャーで聞いたばかりの症状の説明などに取り組んで、ロールプレイは非常に盛り上がりました。そのままただご家族の不安を受け止める、といったスキルが頭ではわかっていても難しいというコメントが聞かれました。
実践的なケアとコミュニケーションスキルの両方を90分で学ぶという、準備する私たちにとっても挑戦的な内容でしたが、明確なメッセージをもって臨んだことで参加者それぞれに持ち帰れる成果があったのではと思います。
また、良いチームで一つのものを作り上げられたことが私たちにとっては何よりの成果でした。今後も内容をブラッシュアップして様々な機会でこういったワークショップを続けていけたら幸いです。
2014-2-21 大森医院 宮澤 麻子